記事カテゴリー: 出口戦略・事業承継

起業の出口戦略・突発的な場合

・突発的承継 ……相続人がどう考えるか。
 順調に事業を運営しているときに、急に事故などで死亡してしまうケースも、残念なことですがあり得ます。
 個人事業としてやっていた場合は、事業資金はあくまでも個人の資産なわけですから、それを受け継いだ家族などの相続人が、決めていくことになります。商店などであれば、継続するケースも多いでしょうし、特殊技能の必要な事業を単独で行っていた場合でしたら、廃業せざるをえなくなるかもしれません。
 株式会社の場合は、株主としての所有と経営は分離されているのが建前ですので、株式が相続されたあと、株主総会が開かれ、新経営陣をどのような布陣にするかを含め、決定していくことになります。
 ただ、株式の相続税は、特に資産の大きな会社ですと多額になってしまいますので、株式以外の遺産の状況によっては、引き継いでほしいと思っている人に渡らない可能性もあります。心配な場合は何らかの手当て(先に配分しておくとか、相続税支払いに必要な金融資産を確保しておく等)をしておかれると安心と云えそうです。
 合同会社については……、社員としての地位は相続の対象ではありません(定款で承継の定めをすることも可能)ので、残った社員の方々で運営されることになります。あれ? 一人だけの社員が死去した場合、どうなるんでしょう? あー、検索してみたら、どうやら利害関係人の申し立てにより、清算が行われるという流れになるようです。
 利害関係人がいない、あるいは利害関係人が申し立てをしなかったら、幽霊会社として、存在(?)しつづけることになる模様です。それもまた、詩的な出口と云えるのかもしれません。

起業の出口戦略・破綻に陥る場合

・破綻に陥る場合 ……会社倒産
 回避したい状態ですが、どうにもならず、ハードランディングに陥ることもあるかと思われます。
 どうにもならなくなりましたら、夜逃げや自殺などを考えられるよりも、倒産手続きをされるのがよろしいかと思います。そのような場合、経営者が連帯保証をしていれば、債務は残ってしまいます。なお、個人の債務については、自己破産という選択肢もあります。
 自己破産してしまうと、持ち家などの個人資産も失ってしまいますが、身ぐるみはがされるわけではなく、また、就職やパートタイムの仕事などをすることもでき、さらには会社を新たに作ることも可能です。
 ただ、こちらについては、すみません、筆者は経験したことがありませんので、専門のサイトをご覧になることをおすすめいたします。

起業の出口戦略・ジリ貧状態の場合

・ジリ貧状態の場合 ……事業売却・解散・廃業
 残念ながらジリ貧状態に陥り、回復が見込めないというケースもありうるでしょう。そんな時、最後まであがくのが美徳とされる風潮もありますが、いわゆるハードランディングとなってしまいますと、取引先や従業員に迷惑がかかってしまいかねません。
 そう考えますと、早めに会社をたたむというのも、一つの選択肢となります。

好調な事業だけでも売却するなどの手当てをしたうえで、解散・廃業すれば、スムーズに新たな生活へと移行できます。(負債が残る場合はやや悩ましいのですが)
無事に整理できれば、これまでの経験を生かしたうえで、もう一旗あげることも可能です。見極め時は、もちろんむずかしいですけれど。

 一方で、別法人を起こして、事業を移管して元の会社を破綻させる、というやや過激に映る手法もあるようですが、検討される場合には、専門の方のアドバイスを受けるようおすすめいたします。

 なお、事実上の休眠状態にしておくというのも、本来だとあまりおすすめすべきではないのでしょうが、選択肢となります。

起業の出口戦略・成功・中立状態の場合

・成功、中立状態の場合 ……事業承継、事業売却等
 事業は順調だけれど、上場というほどではない。あるいは、いい時期もあれば悪い時期もあってトータルではとんとん程度だけれど、従業員に給料は払えている、という状態で、そろそろリタイアしたいと考える時機が訪れた場合です。
 息子さん、娘さんや、あるいは従業員、役員のだれかでも、後継者にしたいと思える相手がいらっしゃるのなら、事業承継をどうやっていくか、考える必要があります。
 合同会社については、社員(出資者)全員で考えていく形になりますが、それぞれ引退したいと考えるタイミングは異なるでしょうから、前もって相談しておく形がよろしいでしょう。
 株式会社の場合、株主としての所有と経営とは異なりますので、経営は後継者に譲り渡して、株式の過半は自分で所有するという選択肢もあります。
 ただ、いずれはご自身が亡くなられるときが訪れるわけで、その際に株式を保有したままですと、相続によって配偶者や親族にわたることになります。会社の資産額が大きい場合は、相続の際に多額の相続税がかかり、相続人に思わぬ負担が生じてしまい、人手に渡す羽目に陥るケースも考えられます。
 できることなら、そうならないように、事前に株式の移行を済ませておかれますと、二代目、三代目以降の継承者らが株主対応で苦労することを防げるものと思います。
 後継者が見つからない場合、自らの手で解散するというのも一つの考え方ですが、従業員がいる場合には、なかなか取りづらい選択となります。そのようなケースでは、会社丸ごと、あるいは手掛けている事業ごとに、従業員も含めて売却するという考え方もあります。
 売却先は、同業者でもよいでしょうし、最近ではそのような小規模M&Aを手掛ける業者さんもいらっしゃるので、探して相談されてみるのもよいかもしれません。その事業と相乗効果がある業種の企業や、手掛けている地域に進出を目論む、他の地域の同業者といった買い手が見つかるかもしれません。

起業の出口戦略・大成功した場合

・大成功した場合 ……事業売却、上場等
 これは、もっとも成功したパターンとなります。事業順調で、人もどんどん増やし、会社が成長していく……、そうありたいものですね。
 どこかから買収したいという申し出があったり、上場したりというのが、一つのわかりやすいゴールとなるでしょう。上場をしても、経営を続けることは可能です。ただ、所有という面では、比率の話はありますが、もちろん全株保有のままでは上場できませんので、一部を手放す形になります。
 すみません、筆者は上場や事業売却につきましては未経験でして、実体験として語ることはできない状態です。そのような状態になられたら、きっと周囲にアドバイザー的な方も存在されているとは思いますが、情報収集には専門のサイトをご覧いただければ。